最後の思い出は笑顔での詳細

最後の思い出は笑顔で

"親しい人が亡くなるという経験は、まだ片手で数えられるほどしかありません。
しかし、その少ない経験のなかでも、お葬式で遺影を見て思い出すのは必ず、
最後にその人に直接会い、話した時の記憶です。
小学校の同級生が亡くなった時には、
学校の廊下の曲がり角で「ばいばーい」と言って別れたことを、
繰り返し思い出しました。
まさか、もう会うことはないなんて、これっぽっちも思わずに、
いつも通り、またすぐ学校で会えると思いながら、笑顔で別れました。
笑顔で良かったと、今になって思います。
また、母方の祖父が亡くなった時には、
最後に入院していた祖父のもとへお見舞いに行ったことを思い出していました。
祖父は、いつもと変わらない穏やかな表情だったと思うのですが、
すっかり痩せてしまっていたので、その変わり様に私は驚いていて、
引きつった顔をしていたように思います。
今でも、最後に祖父に見せた顔が、祖父が喜ぶような表情でなかったことが心残りです。
そんな後悔が、お葬式の間だけでなく、そのあとも遺影を見る度に、湧き上がります。
あの時、あの人は一体どんな顔をしていただろうか、
私は一体どんな顔をしていただろうか、
そんなことを遺影を見ては思い返し、時に安堵して、時に後悔もしています。
ただ、できればもう、祖父のときのような後悔はしたくありません。
思い出した時に、笑顔でいれるような、そういう別れにしなければならないと心に決めています。
祖父の遺影は、優しく笑いかけながら、私にその決意を新たにさせてくれます。"

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